アメリカはカリフォルニア州。南北に広がるこの州には魅力的な自然が溢れています。今回私はメキシコの国境に近い、南はサンディエゴから北へ向けて車を飛ばし、ゴールの街をサンフランシスコに定めてカリフォルニアの旅を楽しんできました。
前回お話した『日本人が意外と知らない「自然保護」の歴史』ではジョン・ミューアというナチュラリストに焦点をあててアメリカの歴史をひも解いてみましたが、この旅の中で実際にみた風景からより具体的に、アメリカの自然について思うことが多くありましたのでお伝えしていきたいと思います。
サンディエゴから北へ向かって移動
サンディエゴ、ロサンジェルス、ヴェンチュラ、サンフランシスコ。大きい都市を挙げだしてみると、南から北へ向かって海沿いにこれらの街が点在します。サンディエゴで友人と再会を果たし、レンタカーを借りて寄り道をしながらの気ままな一人旅がスタートしました。
サンディエゴでは「ポテトチップロックという面白いスポットがあるから行こう!」という話になって足を運びました。その時にみた山々の景色が非常に印象深かったんです。というのは緑がとても少ない。景色を俯瞰すると山の色は茶色なんです。それだけ雨が少ないんですね。降水量は日本の10分の1と言われるほど極めて低く、年間を通じて厳寒酷暑がなく過ごしやすい気候なんです。
僕が行った時は10月という時期にもかかわらず30度を超える最高気温が続き、友人も異常だと話していました。街中では「酷暑により遠足中止」という声が聞こえたほどです。
この山の景色にみた色のお話なのですが、サンフランシスコあたりまで行くと緑が多くなってくるんです。北上するにしたがって降水量も多くなるんですね。それでも日本に比べると雨は非常に少ないんです。サンフランシスコの年間累計降水量が約500mm弱に対して、日本が1,500mm程ですので、3分の1ほどですね。月ごとでみると、また面白いのですが、例えば7月のサンフランシスコは降水量平均値が1mmを切っているんです。ほとんど雨が降らないということです。対して日本は100mm、いかに日本が雨の多い国かお解りになるかと思います。
日本でアメリカ人に遭遇すると傘をささない人を多く見かけます。またアメリカのアウトドアショップに足を運ぶとレインウェアというコーナーもなければ、しっかりとしたレインウェアも売っていない。あったとしてもポンチョのようなものなんです。