2024年4月18日(木)

家電口論

2016年12月22日

その1 サイズ

 日本の多くの台所は余り大きくない。そこに、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器が、3種のキッチン家電として置かれる。その上、洗いかごも。アイランド・キッチンなど、ヨーロッパ系キッチンがきれいに見えるのは、基本冷蔵庫以外の家電を置かないからだ。

フタを取ったところ。炊飯器と変わらない。当然、お米も炊ける。  (注)お米も料理もとお考えの人は、内鍋を1つ買い足すことをお勧めします。2280円(税込)

 これは主食が「小麦」ということが関係する。小麦は粉にして、パンやパスタにしないと体に栄養を取り込むことができない。粉を形にするためには、「捏ねる」ための大きな作業スペースが必要。このため、キッチン台上には何も置かないのが当たり前だ。焼くのはオーブン、ストーブなど別エリアを設置されている。日本でスペースが必要なのは「切る」と「合わせる」だけ。少ないスペースで事足りる。このため台所スペースも大きくない。そこに据え置きの電子レンジ、炊飯器。そして洗いかご。

 このため他のキッチン家電は、電子レンジの上、冷蔵庫の上に置かれるか、必要な時に出してくるのが一般的。中には、据え置きを前提とする家電もあるが、それは「あったら便利の」キッチン家電に相応しいとはいえない。

 siroca SPC101 のサイズは幅21.9 ×奥行23.3 ×高さ26.2cm。はっきり言って小さい。内鍋の径:16cm。16~18cmの鍋は汎用性がすこぶる高い。最大で二人分の料理がギリギリと小型の鍋だが、カレーだと4皿分できるし、サブメニューだと1人分の量は少なくてすむので、4人家族でも重宝だ。何かと使えるサイズは大きな美点だ。

その2 「挫折しないで済む」いかようにも使える圧力鍋

フタをバラした所。全部丸洗い可能。

 メニュー数を増やしたい一方、手を抜きたい、短い時間で作りたいのが料理という家事。このためキッチンツールは、家電だけでなく、数多くの種類がある。その中で最も使えなかったツールはと聞くと、「圧力鍋」がトップ。ガスで行う場合は、火加減、時間を守らなければならない。また構造がかなり複雑の上、重い。このため洗いにも時間がかかるし、体への負担も大きい。圧力を掛けるのは「時短」が主な理由だが、その時短のメリットを吹き飛ばしてしまう程なため、この様な結果だそうだ。

 SPC101はこの点、実によく出来ている。まず料理法。1つは付属のレシピに乗っ取り、行う方法。これは自動プログラムが内蔵されているので上手く行くのが当たり前。しかしsiroca の場合、自動メニューに加え、「お任せ」というモードがある。本屋さんで売っている圧力鍋のレシピ本を見ると分かるのだが、圧力鍋を使う部分は「加圧××分」+「自然放置」が一般的。そうSPC101の「お任せ」はこの「××分」を合わせるだけで、いいのだ。付属だろうが、市販だろうが、ネット上だろうが、全てのレシピが楽に使える。火の調整などは全く不要。

 そして洗い。内鍋は炊飯器と同様なので、軽く洗いやすい。さて圧力をかけるフタの部分。シロカは完全に本体と切り離せ、電線などを通していない構成にしてある。つまりフタをバラして丸洗いできるのだ。しかも前述の通り、コストが掛からない=シンプル構造。圧力鍋の弱点を見事に克服している。


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