「叱る」ことは「褒める」ことと同じ
しかしやはり、人を育てるには「叱る」ことも大切だと私は考えています。
「叱る」とは、改善を促すこと、同じ失敗を繰り返させないよう動機づけることです。
自分では気づかない、気づいていても行動に移せない、頭では分かっているけれど行動したくない、そういった本人の停滞する状態を打開させる働きかけのことです。
本人のことを認めていて、今のまま放置していてはいけないと考えるから、叱るのです。
認めることもなく、関心もない人のことは誰も叱ったりしません。
昔から、「叱られているうちが華」と言われるのは、そういうことですよね。
つまり私は、褒めることと叱ることとは、根っこが同じで、状況によって表れ方が変わるだけだと思うのです。
「認める」という根っこがあって、本人が上手く行ったと感じているその気持ちに共感した時は「褒める」し、本人が自分の伸びしろに気づかず停滞しそうな時は「叱る」、それだけの違いだと思うのです。
叱る時のコツも3つ
相手のことを認め、理解しているからこそ、時に「叱る」ことも必要だ。
このことを意識してさえいれば、叱る際に気を付けることはそれほど多くありません。
(1) 自分の感情を理解する
(2) なぜ叱られているのか相手が分かるように伝える
(3) 相手の考え方や立場への配慮を示す
この3つを心掛ければ、まず失敗しません。
特に大事なのが(1)です。