米国のアフガン政策の行方

アフガン戦争は「テロに対する戦い」として始まりまったが、今やその性質を異にしている。タリバン、米国政府、アフガン政府、いずれもアフガン情勢を左右する決定打を欠くのであれば、いずれは暫定協定を考えざるを得ないのではないか。

暴露本にトランプが異常に怒った理由

今回のテーマは「トランプの精神状態」です。5日に出版されたトランプ政権の暴露本の内容に対する同大統領の反応を分析し、そのうえで11月6日に行われる中間選挙への影響について考えてみます。

中国マネーに分断されるヨーロッパ

中国マネーの投資を受けた国が、中国の利益の代理人となって国際社会に影響を及ぼし始めている。経済・国際的にも力を増す中国の直接投資額は前年比77％増となり、インフラへの中国関与による機密入手も懸念される。

トルコの「西離れ」はさらに進んでしまうのか

ロシアの防空システム購入問題

トルコ・エルドアン大統領がロシアからのミサイル購入を決め、NATO高官は購入の自由は認めつつも批判的な態度を取っている。NATO軍事演習時での関係悪化や米国の対ロ政策も相まってロシアとの詰めの協議で困難な様相を呈している。

中国のネット経済は経済発展の原動力にはなりえない

復旦大学経済学院石経済研究所所長である華民教授の中国のマクロ経済についてのレクチャーを拝聴したが、興味深い内容が多かったので皆さんに紹介いたしたい。

イラン長い政情不安の始まりか、デモの仕掛け人は…

イランの反政府デモは治安機関の取り締まりとソーシャルメディア(SNS)の封殺により下火になる見通しになった。ロウハニ大統領ら改革穏健派と保守強硬派との権力闘争が続く中、今回デモを誘発させるよう仕掛けたのは大統領と見られているが。

韓国人である私が天皇訪韓に反対する理由

最近、日韓関係におけるニュースの中に、新たに浮上しているキーワードがある。「天皇訪韓」という言葉だ。この言葉が飛び出したのは他でもない「韓国政府」からである。

エルサレム大使館移転問題に噛みつくトルコの真意

トランプ大統領によるエルサレム首都認定宣言。その際、沈黙するアラブ諸国とは対照的に批判の声を上げたのはトルコのエルドアン大統領だった。NATO加盟国でもあるトルコの今回の反米・反イスラエル姿勢の奥には、どのような意図が横たわっているのか。

北朝鮮に「最大限の圧力」を課しているのか

北朝鮮に対してさらに制裁を徹底させるべきとWSJ紙が社説を掲載した。現段階ではそれが正解であり、まだやり残していることも多くあるだろう。

金正恩氏の「新年の辞」、対話攻勢で韓国揺さぶる…

北朝鮮の金正恩国務委員長の元日の「新年の辞」。米国への敵対姿勢も目を引きやすいポイントだったが、全体から読み取れる最大の特徴はむしろ韓国への対話攻勢だった。

Brexitで北アイルランド国境問題はどうなる…

EU加盟は北アイルランドに英国との経済依存の解消や関係改善などよい影響をもたらしたが、Brexitによってアイルランド・北アイルランド間の国境問題が生じ、アイルランドが解決策を強く主張している。三方に利益がないBrexitだが、着地点はい…

トランプが「メリー・クリスマス」にこだわったわけ

米国ではキリスト教以外の宗教を持つ人に配慮して、「ハッピー・ホリデー」と言います。それが、差別や偏見を含まない「ポリティカル・コレクトネス（政治的公正）」な表現になるわけです。他文化に敬意を示すことは、文化的背景の異なる人々が、共生してい…

日本を「仮想敵国」とする韓国海軍の空母導入計画

日韓はいわば、準同盟国ともいえる関係だが、韓国海軍に提出された報告書には、空母の必要性の一つとして日本との戦闘が挙げられているのだ。

暴走するサウジ皇太子の強権発動

中東レバノンのハリリ首相の突然の辞任劇はサウジアラビアを牛耳るムハンマド皇太子の暗躍によるものだったことが明らかになった。

サウジアラビアでイスラム開発銀行に雇われてみた

独裁の命運７

サウジアラビアは、昔からの文化、社会の規範をそのまま続けてきた国だ。日本は極端に欧米化したが、石油の恵みのあるサウジは超然として宗教を軸とした君主制をつい最近までは続けてきた。そんな国の商業都市ジェッダに拠点を置くイスラム開発銀行に雇われ…

イスラムのテロをなくすために必要なこと

イスラム・テロはイスラム過激派によるものだが、なぜイスラム過激派が生まれるのか、その社会的・政治的・思想的背景についてもっときちんとした議論をしないとこの問題には対処できないだろう。

期待と不安渦巻く「新たな」ジンバブエ

混乱を極めたジンバブエでは、長期政権を掌握していたムガベ大統領が辞任しムナンガグワ新大統領が就任した。就任演説では新しい民主的な国づくりに言及したが、前大統領の取り巻きだったという事実、冷酷な政治スタイルなどが不安を集める要素となっている。

2017年の北朝鮮情勢を振り返る

核・ミサイル開発は実際どうなっている？

公募で決まる2017年の「今年の漢字」は「北」だった。理由の筆頭に挙がったのは、たび重なるミサイル発射や核実験といった北朝鮮の動向だ。北朝鮮をめぐる危機が深まった2017年という年が暮れる前に、この1年を振り返っておきたい。

文在寅大統領の訪中に韓国国民が驚いた理由

文在寅大統領の訪中ニュースの中で国民が注目していたのは、大統領の外交手腕や韓中関係の行方についてではない。大統領が中国で行った言動が、韓国国民としてあまりにも衝撃的なものだったためだ。

皮肉の「ホロコースト慰霊碑」を建てたドイツ芸術…

ナチスに虐殺されたユダヤ人犠牲者を追悼するホロコースト慰霊碑のレプリカが、ドイツ右派政党党首の自宅前に建てられた。建設したドイツ戦略的芸術家集団の意図とは。