2024年11月22日(金)

使えない上司・使えない部下

2017年7月21日

「質問は人生を変える」

名倉正さん

 あの頃に「パーソナルシード」(※) を学んでいたら、上司やお局様との関係は、一発で解消できていたと思います。これで、人を意のままに動かすことができます。生年月日から、「このタイプの上司はきっとこうだから、こうだよね」と性格や行動の真意が見える。この「見える」が大切です。相手の真意を見ながらコミュニケーションを取ると、ぶつぶつと文句を言われたとしても、腹が立たなくなるかもしれません。

 就職や転職をするときには、相談をして意見をもらったほうがいいですよ。サードオピニオンぐらいまでは必要でしょう。セカンドオピニオンでは、ちょっと弱い。占いも3つはしてもらったほうがいい。タロット、星占い、手相、易など。生年月日に絡む運気の流れを見てもらうのは3つぐらいのうちの2つにして、1つはスピリチュアルカウンセリングでしょうかね。

 僕は転職しようかなと思うときに、占いは2~3か所で必ず聞きました。それらの中で、一番自分にとって都合のいい解釈ができるものを選んで進路を決めていた。(前述の)お局様がいる会社に転職したのは、失敗でした。サラリーマンの中で最も嫌な体験をしていたときです。

 そのころ、家の引っ越しをしたのですが、その日にちと方位が悪かった。引っ越した途端に持っていた株が大暴落したんです。転職して1カ月で肺炎になる。大企業から小さな会社に移り、ストレスだったんじゃないかなと思います。免疫が下がっていたのかもしれませんね。僕のマンションに遊びに来た友人らが幽霊を見たのも、不動産バブルが吹っ飛んで、数千万円の借金をこしらえたのも、この小さな会社に転職した後です。

 読者の方が様々な事情で転職ができない中、嫌な上司、嫌な部下とめぐり合ったら、その人を生き物に例えたりして、遊んでみたらいかがでしょう。空想の世界に浸り、ストーリーをつくってみるのです。こういう職場でこんな立場を自分は今、演じていると思ったら、いいんじゃないんですか。これは、あくまでも人生劇場の1つだと言い聞かせるのです。

 僕は数千万円の借金があるとき、これは後々に振り返ったときにいい思い出にしようと思っていました。なぜ、自分はうまくいかないのか、とはあえて考えませんでした。「どうしたら、うまくいくんだろう」「そろそろ、うまくいく時期が来てもいいんじゃないかな」と思っていました。今もそう思っています。

 コーチングの世界ナンバーワンといわれる講師・アンソニー・ロビンズが語っていますが、「質問は人生を変える」のです。自分にどのような質問をしているか。これで、物の見方が変わってきます。「なぜ、できないか」という質問には、脳は答えられないようなのです。オーバーヒートしてしまうみたい。むしろ、「どうしたらできるのか」と質問すると、脳はそれを考えるようになるのです。

 使えない部下がいたら、「どうしたらできると思う?」と聞いてあげたほうが、本人は考えるでしょう。「使えない上司がいたときに、この上司を使える上司にするためには、どうしたらいいか」という質問を自分にしてみるのもいいかもしれない。脳が、きっと回答を見つけてくれるはずです。質問で、「使える上司や部下」にしてほしいですね。


※生年月日をもとにしたコミュニケーションスキル。一般の人に公開した統計学。名倉氏は、パーソナルシード協会のグランドマスターコーチとして教える。過去10年間で約1万人を超える。

  
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