世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年8月31日

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 このような状況に際し、エルドアン大統領は、正統的な対策、すなわち金利の引き上げや IMF への支援要請を拒否し、現状を「経済戦争」であるとして、トルコを弱体化しようとする非道な外国に対抗すべきであるとして、国民の愛国心に訴えている。 

 トルコは、米国とトルコとの関係悪化など、多くの難問を抱えている。それに加えて、経済危機は、トルコの国力を弱め、単なる経済危機にとどまらず、国家の危機になり得る。エルドアンが経済危機の深刻さを認識し、その解決に真剣にとり組むことが望まれる。 

 米国では、 “It’s the economy, stupid .(「馬鹿だね、経済だよ、経済」) ”という言い回しが流行ったことがあった。これは 1992 年のビル・クリントンとジョージ・H・W・ブッシュの大統領選挙の時、クリントン陣営が、ブッシュが外交政策の成果を強調したのに対し、経済こそが重要であるということを強調したものである。 

 今、エルドアン大統領に対して、 “It’s the economy, stupid .” と言うべきだろうか。

  
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