2022年8月9日(火)

定年バックパッカー海外放浪記

2018年9月16日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

釣りキチのスクールバスの運転手さん

コアラ注意の標識。コアラのような夜行性小動物を車が跳ねる事故が多発している。野生動物を跳ねた場合には最寄りの動物救急センターに連絡することが義務付けられている

 11月17日。ホリデー・コーストの景勝地クレセント・ヘッドの浜辺の公園でキャンプ。自転車で付近をぶらぶら見物していたら、一軒家の庭で芝刈りをしていた同年代と思しきオジサンに声をかけられた。

 彼は昼間私を見かけたという。小型の折り畳み自転車に荷物を満載して走っているのは珍しいのでよく覚えているという。オジサンはスクールバスのドライバーで子供たちを送っている途中で見かけたらしい。

 このビーチ沿いの家はオジサンの別荘という。金曜日なので週末を趣味の釣り三昧で過ごそうと、仕事を終えてから四駆でモーターボートを牽引して別荘に来たという。スクールバスの運転手さんでも“別荘&モーターボート”で週末は釣り三昧できるというのは日本ではあり得ないと彼我の格差に唖然とした。

オーストラリアの賃金と物価は?

 オーストラリアの最低賃金は世界最高水準の1時間16ドルである。為替レートは1豪ドル=90円であるから時間給1440円である。ちなみに果物や野菜などの収穫作業(harvest work)は典型的な単純労働で外国人の若者がワーキングホリデービザで就労している。タスマニアのゲストハウスでは1日8時間労働で160ドル~280ドル(14400円~25200円)の募集ポスターが貼られていた。

 オーストラリア国籍の熟練労働者であれば最低でも日当3万円であろう。ちなみに自転車のブレーキパッドの交換の手間賃が25ドル(約2200円)であった。日本であれば500円~700円である。自転車の修理は熟練職人の仕事なのだろう。

 国際物価水準を比較したサイトにはニューヨークとオーストラリアの生活費はほぼ同等というデータもあったが、実感としてはそれほどでもなかった。

世界の中でオーストラリアの幸福度は

サーフィンの聖地クレセント・ヘッド・ビーチの民営有料キャンプ場。トイレ、温水シャワー、ランドリー、BBQ、電気・水・ガスとキャンピングカーに必要な設備が完備

 オーストラリアの公園には子供連れの家族が目立つ。WHOの2011年統計では合計特殊出生率はオーストラリア2.0人でフランスと並ぶ。ちなみにニュージーランドは2.2人でバングラデッシュと同率。日本は1.4人で韓国、イタリアと並ぶ。

 所得格差を示すジニ係数は米国が0.39に対してオーストラリアが0.34である。ちなみに日本が0.33、韓国が0.30であり、オーストラリア社会が特に所得格差が小さいとは言えないようだ。

 国連が発表した2017年度の幸福度ランキングではノルウェーなど北欧諸国が7.5で最高レベル。オーストラリアは7.28で堂々の第9位。ちなみに日本は5.9で51位、韓国は5.8で55位。やはりオーストラリアは日本よりは格段に幸せな国のようである。

⇒第2回に続く
 

  
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