世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年9月27日

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 中国の歴史認識において、ロシアに不当な仕打ちを受けたとの気持ちは強い。ロシアが清国から沿海州やカムチャッカを奪った1860年の北京条約は、不平等条約であったとの教育は中露国境画定がなされた後も、ロシアの申し入れにもかかわらず引き続き行われている。

 日本にとっても、今回のロシア史上最大規模の軍事演習、中露合同軍事演習は、懸念されるべきことである。特に9月15日には、ロシアは日本海沿岸で上陸作戦を内容とする演習を行っている。ロシア軍は太平洋軍の統合訓練を行ったと説明するが、何の目的か、何故、この時期かが不明である。

 この軍事演習が開始される9月11日から13日まで、ロシアのウラジオストックでは東方経済フォーラムが開催された。その機会に、9月10日、日露首脳会談も行われた。北方領土における経済協力、共同開発も議題になる中、水を差すような軍事演習を何故行うのか。そして、軍事演習の最中、プーチン大統領は、日露平和条約を、前提条件を付けずに(北方領土を棚上げにして)年内に締結する用意があると発言した。これまでの交渉経緯を無視するとんでもない発言であり、日本政府は、領土問題を解決して平和条約をという基本を守って、対応していくべきであろう

  
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