2023年2月8日(水)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2019年2月12日

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海野素央 (うんの・もとお)

明治大学教授 心理学博士

明治大学政治経済学部教授。心理学博士。アメリカン大学(ワシントンDC)異文化マネジメント客員研究員(08年~10年、12年~13年)。専門は異文化間コミュニケーション論、異文化マネジメント論。08年と12年米大統領選挙で研究の一環として日本人で初めてオバマ陣営にボランティアの草の根運動員として参加。激戦州南部バージニア州などで4200軒の戸別訪問を実施。10年、14年及び18年中間選挙において米下院外交委員会に所属するコノリー議員の選挙運動に加わる。16年米大統領選挙ではクリントン陣営に入る。中西部オハイオ州、ミシガン州並びに東部ペンシルべニア州など11州で3300軒の戸別訪問を行う。20年民主党大統領候補指名争いではバイデン・サンダース両陣営で戸別訪問を実施。南部サウスカロライナ州などで黒人の多い地域を回る。著書に「オバマ再選の内幕」(同友館)など多数。

米中貿易戦争の最終決着はいつか?

 トランプ大統領は、メキシコとの「国境の壁」建設費、支持率低下及びロシア疑惑の追及など国内問題に直面しています。従って一般教書演説で、米朝・米中ダブル首脳会談の日程と開催地を発表できれば、外交政策で効果的なアピールができたかもしれません。

 期待されていたダブル首脳会談の可能性は低くなっています。各メディアは、中国政府の国有企業に対する補助金の見直し及び米企業へのサイバー窃盗の問題で、両国の溝が埋まっていないと報じています。

 ただ、仮に米中首脳会談が開催されても、中国との貿易戦争の最終決着に行きつくことはないでしょう。というのは、以前触れましたが、トランプ大統領は米ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、「たとえ中国と通商協議で合意しても、中国製品に対する関税は継続する。関税なしには中国とは交渉ができない」と答えているからです。

 さらに、トランプ大統領は米中貿易戦争を2020年米大統領選挙の「選挙材料」として利用するからです。ここで最終決着をしてしまうのは、あまりにも早すぎます。同大統領は再選の選挙と米中貿易戦争を並行させて進めていくでしょう。

 結局、トランプ大統領は、支持率やライバルの民主党候補の動きをみて、どこかの時点で米中貿易戦争に対する「勝利宣言」を支持者向けに行うでしょう。

  
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