青山学院大学シンギュラリティ研究所 講演会

2019年3月16日

»著者プロフィール

ブロックチェーンを食品と衣料品に使う

 皆さんはブロックチェーンをご存じでしょうか? 仮想通貨から生まれた技術ですが、商品の追跡や食品の品質管理に利用できることが分かってきました。ビットコインの持つトレサービリティに注目しました。ブロックチェーンを使って、食品の流れを把握することで、過剰な供給による廃棄などの無駄を防ごうという試みです。これを衣料品に応用できれば同じように無駄を減らせると考えています。

 
 

実用化の鍵は指先に乗るコンピュータ

 衣料品をブロックチェーン化するには、タグ付けが必要です。これを可能にしてくれそうなのが、IBMが開発した世界最小のコンピュータです。現在は指先に乗るサイズで3000ドルぐらいしますが、実際は10セントぐらいになると予想されています。これを衣料品に入れることで、全ての衣料品の行方が追跡できる世界が実現します。誰が買ったか、どこにあるか、誰が捨てたか、その全てが分かるようになります。衣類の処分の仕方もどこに送るのか、どこに売るのかなどをAIが教えてくれます。また原産国がバングラデシュか、ベトナムなのかも分かるようになります。アプリを起動すれば自分のワードローブが、どこの国で作られたかを一覧表示できます。

 

衣料品のブロックチェーンを東京から

 メリットの多いブロックチェーンですが、弱点もあります。それが1社だけが参加しても効果がないということです。衣料品なら全てのメーカーが参加してくれないと意味がありません。仮想通貨も多くの企業が参加したため、世界的に流通するようになりました。これが狭い地域でしか使えない通貨であれば流通しなかったでしょう。衣料品のブロックチェーンも世界のメーカーに参加して欲しいものです。

 このブロックチェーンを東京から発信できないかと考えています。なぜ、東京かと言えば世界都市ランキング(Global Power City Index, GPCI)2018で東京は3年連続、世界第3位にランクインしています。世界44都市を対象に経済、研究・開発、文化・交流、住居、環境、交通・アクセスの6分野で評価しています。1位がロンドン、2位ニューヨーク、3位東京、4位パリです。文化やファッションではロンドンやニューヨークに東京はひけを取らないと思います。ブロックチェーンやAIを使って東京から取り組み始めてロンドンに輸出して広めていったらいいのではと思っています。

 

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る