世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2019年3月19日

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 EUは、結局、移民への対応その他多くの問題を抱えつつも、存続して行くものと思われる。

 EU内の独仏連携は、EUの礎石であるが、今のところ、しっかりしているとみておいてよいであろう。マクロン大統領は、2017年に大統領に当選し任期は5年、「黄色いベスト運動」等、国内問題では悩まされているが、ドイツとの緊密な関係やEU重視の姿勢に関しては揺るぎなく支持者も多い。メルケル首相は、既に退陣の意志を明らかにしてソフト・ランディングできそうである。次期ドイツ首相も、EUやフランスとの連携重視は変わらないだろう。それは、ドイツが統一された時のドイツの生き残りの1つの道でもあった。そして、ドイツ自身、EUが拡大・深化する中で、多くの恩恵を得て来た国の1つでもある。 

 EUは拡大を急ぎすぎ、異質な分子を入れすぎたきらいがある。が、それを逆転させる手立てはなく、このままで行くしかないであろう。そして、多くのヨーロッパ人は、それを受け入れている。 

 欧州が世界の超大国になるというのはもともと無理な願望であったように思われるし、そう期待した人があったとしたら期待しすぎである。大きな期待を持ちすぎ、それが実現されないので、悲観的になりすぎるのは愚である。  
 

  
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