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2019年4月8日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

米関与なら北はどう出る?

 北朝鮮の核開発問題は、ベトナム・ハノイでの第2回米朝首脳会談が2月28日に物別れに終わって以来、再び後退の兆しをみせている。米の情報機関、シンクタンクなどによると、北朝鮮が解体を約束したミサイル発射実験施設を復旧させる動きが見られ、核実験も再開するのではないかという観測もなされている。

 こうした状況の中、大使館襲撃に米政府機関が関与していたことが明らかになれば、北朝鮮はどうでるか。

 態度を硬化させて今後の首脳会談を拒否、核交渉を崩壊に追い込むか。むしろ逆手にとって襲撃関与という米国の弱みにつけこみ、切り札として交渉を有利に進むよう目論むかーー。さまざまな展開が考えられ、安易な予測は困難、禁物だろう。

 米国にしてみれば、無関係ならば迷惑千万な話だが、〝潔白〟の証明は容易ではない。問題は情報機関の関与が明らかになった場合だが、そういう状況に追い込まれても、北朝鮮に主導権を握られるのを防ぐためにはシラを切り通すしかないかもしれない。

 米国にとって望ましい展開は、このままうやむやに忘れられてしまうことだが、各国注視の中、思惑通りにことが運ぶか。北朝鮮の動向にも注意が必要だ。米国にとっては厄介な状況が続くだろう。

  
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