「敗者復活」のチャンスを与える仕組み
私が以前勤務していた外資企業では、権限を与えられた範囲内で失敗を許される。ただし、同じ失敗は2度までとされ、3回目をやったらアウトだ。それは失敗の問題ではなく、総括力と学習機能がないからである。
論理的な議論を経て結論を導き出し、結論が出たら行動する。行動して失敗した場合、寛容な心と体制で許す。さらに議論を重ね、失敗を総括して再挑戦すればいい。失敗には減点が付いても良い。ただ必ず敗者復活のチャンスを与えることだ。失敗して1点を減点、もう1回失敗したら2点を減点、3回目成功したら5点を加点。そうしないと、誰もが新しいことをやらなくなる。会社も社会も衰退するのみだ。
「PDCAサイクル」は素晴らしいツールだ。ただ、「Plan:計画」「Do:実行」「Check:評価」「Action:改善」のなか、「計画」だけは気をつける必要がある。その「計画」がどのようなプロセスで形成されたか。計画は、論理的な議論を経て導き出された結論に基づかなければならない。
故に、「Discussion:議論」→「Conclusion:結論」→「Do:実行」→「Check:評価」という「DCDCサイクル」を、私は提唱している。
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