「私は、1999年にはじめて日本に来ました。驚かされたのは、それまで韓国で教わってきた日本に対する知識が、ことがことごく違ったのです。当所は、それに反論するために自分自身で調べると、どうも私のほうが間違っているらしい……。国に裏切られたという気持ちが強かったです。韓国人が最初から反日的ではなく、教育とメディアにミスリードされ反日的になるという事情を日本人にも知って欲しい、そういう気持ちも執筆の動機の一つです」
このほど『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館新書)を上梓した崔碩栄氏は、こう話す。本書には、刺激的なタイトルが付けられているが、いわゆる「嫌韓本」ではない。むしろ、ファクトが積み上げられている。
【事例1】
映画『軍艦島』
2017年に公開された映画『軍艦島』。この映画の公開に前後して韓国では3つ写真が、韓国内ほぼ全てのマスコミで紹介された。
- 「上半身裸の労働者が狭い坑内石炭を掘る写真」
- 「ガリガリに痩せた労働者が怯えたような目つきで立っている写真」
- 「飢えに苦しんでいた朝鮮人労働者が『お母さんに会いたい』『お腹が減った』などと書き残した落書き」
しかし、この3つの写真はいずれも嘘だった。
- 昭和30年代筑豊炭田で働く日本人労働者
- 大正15年に北海道の道路工事現場で働く日本人労働者
- この落書きは、在日朝鮮人団体・朝鮮総連の傘下組織がドキュメンタリー映画の製作で演出として創作したもの
【事例2】
竹島(韓国名:独島)のアシカ(韓国名:カンチ)の絶滅
かつて数万匹のアシカが竹島には生息していたが、20世紀半ばに日本人漁師たちが無分別に乱獲したと、韓国の国営放送であるKBSが放送した。しかし、実際は日本の敗戦後に、韓国の漁師たちによって「精力剤」用途としての捕獲が続いたことが、最終的な絶滅につながった。
このように、韓国にとって都合の悪いことが何かと日本のせいにされる。このような実態を「反日の病理学」として、崔氏は解き明かしていく。