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2019年5月23日

 24時間年中無休のフィットネスジム「ANYTIME FITNESS(エニタイムフィットネス)」の社長兼共同創業者であるデイヴ・モーテンセン氏がWedge編集部のインタビューに答えた。日本では、人手不足によってコンビニエンスストアが営業時間を短縮するなど「24時間営業問題」が取り沙汰されている中、「ITをフル活用してコストを省く」と、24時間年中無休を継続し、都市部を中心に店舗拡大を進めている。少子高齢化による人口減が進む地方へも触手を伸ばす構えだ。

インタビューに答えるエニタイムフィットネス社長兼共同創業者デイヴ・モーテセン氏(Wedge編集部撮影、以下同)

 エニタイムフィットネスは2002年にアメリカ・ミネソタ州ケンブリッジで開業。アメリカ全土だけでなく、世界7大陸30か国に4000店舗以上を出店する。日本では、2010年10月に東京都調布市で1号店をオープンさせ、現在41都道府県500店舗超を構え、約40万人が会員となっている。

IT活用で店舗内無人の時間帯も

 会社名に「anytime(いつでも)」と入れているように、24時間年中無休により昼夜問わずトレーニングができることを売りにする。プールやヨガスタジオなどがないマシン特化型により会費を抑え、会員になれば世界全店舗で利用できる利便性の高さも好評を得ているという。

 「1号店をオープンする前から、コストを下げるために何をしたら良いかを分析してきた。ITをフルに活用して無駄やコストを省くころを念頭に置いて(事業を)スタートした」。デイヴ氏は24時間営業と人手の確保について、創業前から検討していたと話す。店舗内には、トレーナーやスタッフが常駐している訳ではなく、午前10時~午後7時といった日中の時間帯でシフト制を敷く。深夜や早朝は無人の時間帯となっている。全店舗はオートロックとなっており、会員だけに提供される鍵で開けられる。ロッカーに扉と鍵を付けないことで死角を減らし、店舗内に20台以上設置する防犯カメラでトラブルを防止する。

 ジムでのトレーニングでは、トレーナーからのプログラム設定やトレーニング指導も要求されるが、デイヴ氏は「最初に個人のレベルやニーズに合ったプログラムを組む。その後、個人が求めるタイミングでアドバイスを送る」と、トレーナーが常に会員の指導をする必要はないと指摘する。「トレーニングは自主性と利便性を優先すべき」と、24時間365日マシンを使える環境整備の重要性を説く。


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