どちらかの候補が「勝者」になっても、社会全体が「敗者」になる
おそらくハリス氏はトランプ大統領を人種差別者とレッテルを貼り、反撃に出るでしょう。「人種カード」を利用した選挙戦は、互いの支持基盤の士気と嫌悪感を高めますが、米国社会の分断を深化させる結果になります。どちらかの候補が「勝者」になっても、社会全体が「敗者」になるワケです。
いずれにしても7月30、31の両日にデトロイトで開催される2回目のテレビ討論会において、ハリス上院議員が1回目と同じようなパフォーマンスを見せることが不可欠です。もしそうなれば、トランプ大統領は本命のバイデン前副大統領がさらなるダメージを受け、傷つく姿を観て楽しむでしょう。
一方で、トランプ大統領はハリス氏に一層警戒感を募らせ、その結果、彼女にも他の民主党候補につけたような笑いを誘うニックネームを考えるでしょう。
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