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2019年9月30日

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樫山幸夫 (かしやま・ゆきお)

元産經新聞論説委員長

元産經新聞論説委員長。政治部で中曽根首相番、竹下幹事長番、霞クラブ(外務省)詰め、ワシントン特派員、同支局長、外信部次長、編集局次長、正論調査室長兼論説委員、産経新聞社監査役を歴任。2度のワシントン勤務時代は、ホワイトハウス、国務省などを担当、米国の内政、外交など幅広く取材した。

バイデン問題、民主にも不利に働く?

 関心といえば、トランプ大統領が〝圧力〟をかけたといわれるバイデン前副大統領をめぐる問題自体も不明朗な印象を与える。

 バイデン前副大統領は2016年、ウクライナを訪問した際、同国のエネルギー企業、「ブリスマ」のスキャンダルを捜査していたウクライナのショーキン検事総長を更迭するようポロシェンコ大統領(当時)に強く要請した。これもやはり「圧力」に近かったともいわれる。

 当時、ウクライナの検察当局はブリスマのオーナーが関与している横領、マネーロンダリング(資金洗浄)などの捜査を行っており、バイデン氏の次男、ハンター氏がブリスマの役員に名を連ねていたことから、バイデン氏の要請は次男への波及を避けるなどの目的もあったのではないかとの指摘も、共和党を中心になされている。

 捜査の指揮を執っていたショーキン検事総長は解任され、その後の米メディアへのインタビューで、「ハンター氏ら幹部への事情聴取を含むあらゆる捜査を検討していた」と述べている。

 弾劾に向けた調査の過程で、ブリスマとバイデン前副大統領、ハンター氏との関係がつまびらかになれば、来年に迫った大統領選での最有力候補が打撃をこうむることにもなりかねず、民主党にとっては、〝諸刃の剣〟ともいえそうだ。

 今回の事態にもっとも当惑しているのは、バイデン氏自身かもしれない。

  
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