中学受験を応援するなら、
子どもの視点になって寄りそう気持ちで
中学受験にお父さんが関わることで、うまくいかなくなってしまうケースは少なくありません。その多くは、高校受験や大学受験で成功体験をしていて、「自分のやり方が正しい」と思っています。しかし、先にもお伝えしたように、中学受験は高校受験や大学受験とは異なります。「努力をすれば結果につながる」という精神論だけでは、うまくはいかないのです。
11歳、12歳の頃の自分を思い出してみてください。その頃、お父さんはこんなに勉強をしていましたか? こんなに難しい問題を解いていましたか? 中学受験を経験されているお父さんなら実感できるかもしれませんが、そういう経験者のお父さんの時代にも増して今の時代の中学受験は、求められる学力が高く、とてもハードです。ですから、それに挑戦しようとしているだけで、すごいことなのです。
お子さんの中学受験を応援したいと思うのなら、子どもに視点になって寄り添ってあげてください。「出された宿題はやるのが当然」「このくらいできて当たり前」と大人の視点でダメ出しをするのではなく、少しでも頑張っている姿勢が見えたら、「頑張っているね」「こんな問題が解けるなんてすごいね」と、子どもが嬉しいと思う言葉をかけてあげてください。子どもは感情で動きます。大好きなお父さんからそんな言葉をかけられたら、「お父さんは僕のことをちゃんと見てくれているんだ」「やったー! お父さんに誉められちゃった!」と嬉しくなり、「よし! 頑張るぞ!」と前向きな気持ちになります。
(構成・石渡真由美)
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