Wedge REPORT

2020年6月29日

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期待されながら伸び悩んでいる選手が多い

 最後に「それから阪神球団の姿勢にも問題があるのではないか」と厳しい指摘を口にするのは、別の古参OBだ。

 「もったいないのは今、スタメンに名を連ねている生え抜きの若い選手だけではありません。ベンチ要員に甘んじたり、一、二軍を行き来したり、当初は大きく期待されながら伸び悩んでいる選手は野手、投手に限らずたくさんいる。余りにも数多いのでいちいち名前を出すのは控えますが、あえて言わなくても分かると思います。いい素材なのにナゼか成長が止まってしまうのは、残念なことに近年のタイガースの伝統になりつつある。一刻も早くチームの顔になるタイガース直系の選手を育成しないといけないでしょう。

 実力はもちろんのこと、キャプテンシーを誇れる生え抜きの選手を中心としたチーム作りをしていかないと、いつまで経っても黄金時代はやって来ない。外から選手を獲ってくることももちろん大切ですが、今の阪神はこればかりに目が行きがちで、肝心の育成がおろそかになっているフシがある。その責任は必ずしもチームスタッフばかりではありません。

 関西の人気球団として周りから知らず知らずのうちにヨイショばかりされ、これを球団側が野放しにしてしまっている現状もあると考えます。全員とは言いませんが、中途半端なままなのに勘違いした若い選手がいるのも否めません」 

 遅過ぎるということはない。世間に笑われるかもしれないが、阪神にはチーム、そして球団全体で強い危機感を覚え、いま一度足元を見つめ直しながら改善すべきポイントを押さえつつ〝V字回復〟の快進撃が始まる流れを何とか期待したい。この開幕失速が諸々の問題点を浮かび上がらせ、逆に良薬となることを心から願う。

  
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