菅-バイデン首脳会談の行方
4月前半に首都ワシントンで菅義偉総理とバイデン大統領による日米首脳会談が開催される予定です。この会談でバイデン氏は何を日本に要求してくるのでしょうか。
バイデン大統領は同盟国及び友好国とのチームワークで中国に対抗する戦略に出ました。日本人にとってチームワークは心地よい言葉ですが、実はバイデン氏のそれは「役割分担」と「実務的協力」を意味します。
バイデン大統領のこの考え方が鮮明に出たのが、日米豪印の4カ国による連携の枠組み(クアッド)です。中国の「ワクチン外交」に対抗するために、クアッドでは米国の新型コロナウイルスのワクチンをインドで製造し、オーストラリアの供給網を活用して、インド太平洋地域に提供する計画です。その際、日本はインドに融資をする役割を担います。
おそらくバイデン氏は中国を念頭に、菅氏に軍事面における「金と人」の役割分担を明確にしてくるに違いありません。となると、日本は地上型中距離ミサイルを米国から購入して国内に配備する、自衛隊を拡大し強化するなどの要求を突き付けられるかもしれません。