「バイデン=危機的状況に強いリーダー」
リーダーには平時に力を発揮するリーダーがいる反面、危機的状況に強いリーダーがいます。バイデン大統領は正に後者と言えそうです。
バイデン氏は演説の冒頭、「
確かにバイデン氏が大統領に就任したとき、新型コロナウイルス感染拡大、経済の悪化、民主主義に対する攻撃など米国は危機的な状況に陥っていました。同氏は人生においても危機が存在することを深く理解しています。演説の中で「人生は我々をへこます」と語りました。
1972年に最初の妻と娘を交通事故で亡くし、長男のボー氏までも失ったバイデン大統領の非常に重みのある言葉でした。周知の通り、バイデン氏は吃音症の危機を克服しました。自分の人生の危機を好機に変えてきたのです。
演説で語った「危機が可能性に変わる」「危機が好機に変わる」及び「後退が強さに変わる」は、バイデン大統領の経験と信念から出た言葉です。バイデン氏は今、自身の人生と米国が直面している危機を重ね合わせ、困難な状況に立ち向かっています。
バイデンの「ゲームチェンジャー」
その結果、米国は着実に前進しています。例えば、1月20日の大統領就任時、2回目のワクチン接種を完了した高齢者の割合は、わずか1%でしたが、バイデン大統領は70%まで引き上げました。就任時から新型コロナウイルスによる高齢者の死者数は1月から80%も減少しました。しかも最悪の経済状況から脱出し、就任100日間で130万人の新規雇用の記録を達成したと報告しました。
バイデン氏が演説で提案した「米国家族支援計画」では、「子ども減税」を通じて子育て支援を行います。例えば、6歳以上の子どもがいる家庭には最高で3000ドル(約33万円)の減税をします。
一方、6歳以下の子どもがいる家庭には最高で3600ドル(約39万円)の減税を実行します。つまり、両親と2人の6歳以下の子どもがいる家庭には最高で7200ドル(約78万円)の減税になります。
バイデン氏は子ども減税により、米国の家族が遭遇している危機を好機に変えようとしています。同氏はこれまでに打ち出した政策を、「ゲームチェンジャー(試合の流れを変えるもの)」と呼んでいます。