2022年7月2日(土)

WEDGE REPORT

2021年6月26日

»著者プロフィール

逃亡犯条例、国安法に加え生体データが中国へ?と疑心暗鬼

接種をする香港市民(写真提供:香港政府新聞処)

 こう見ると防疫対策もワクチン確保にも政策的に大きなほころびはないが、香港政府にとって悩ましい問題は香港市民がワクチン接種を好んで接種しないことだ。逃亡犯条例改正案と国安法による政治問題がここでも影響を及ぼしている。

 香港中文大学香港亜太研究所が2月1日にワクチンについてアンケート調査を発表した。調査は2021年1月15日から22日まで18歳以上720人に行われた。その中に「接種を受けない理由は?」という項目があり1位は「副反応が怖い」が33.6%で、2位に「政府への不信任」が27.0%と続いた。

 1位の理由は、製品に関係するので納得できるものだが、他国・地域とは違い2位に政治が入っていること自体が今の香港を象徴していると言えよう。同大研究所は6月3日にもワクチンについてのアンケート調査(4月23日~5月8日、1200人に実施)について発表し、そこでは各質問について10点満点で評価するスタイルだ。「副反応の怖さ」については8.2点と依然として恐怖感が強いことがわかり、「政府のワクチン接種を促す政策を信用できない」が7.7点とこちらも高い数字を記録した。

 また、これらに加え、接種を受けないことを加速させているのが、香港でのPCR検査一部は中国企業が担っており、生体データが中国本土に流れるのではないかという噂だ。ワクチンについても同じではないかと香港市民は疑心暗鬼になっている。

関連記事

新着記事

»もっと見る