2022年12月3日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2021年9月28日

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中国の動きには警戒を

 カトラーの論説は、米中貿易戦争とコロナの感染拡大が、中国に供給源を過度に頼ることのリスクを指摘して、米国がCPTPPのメンバーであれば、より強靭で信頼出来るサプライチェーンを構築する基礎として使えることを論じているが、バイデンはCPTPPを単に国内の製造業や雇用との関連ではなく、より広い戦略的な観点で国民に説明が可能ではないかと思われる。

 そんな折、カトラーの論説が発表されて1週間も経たない9月16日、中国の商務省は、中国がCPTPPに加盟申請したことを明らかにした。CPTPPが合意された本来の目的の一つは、巨大化する中国経済に対抗する意味合いもあった。CPTPPは、そのルールを守る限りいかなる国を排除するものではない。が、容易に中国がCPTPPのルールを守りうるとは思えない。

 バイデン政権は注意が必要である。習近平の発言はCPTPPに台湾が参加することを妨害する意味合いが大きいのではないかと思うが、いずれにしても、中国のCPTPPへの参加には慎重な検討が必要であろうと思われる。

  
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