2022年12月6日(火)

教養としての中東情勢

2022年2月2日

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生まれ続ける「憎悪の連鎖」

 ISの絶頂期には世界中から3万人を超える戦闘員が家族連れでラッカに集まり、参戦した。だが、各国とも囚人となった過激派を受け入れることは自国の治安悪化を招くとして及び腰。1980年代、アフガニスタンに侵攻した旧ソ連軍と戦ったイスラム原理主義の若者の帰還を各国が拒否した結果、彼らはオサマ・ビンラディンの下でアルカイダの戦闘員になった。同じようなことがISの場合も起こっているわけだ。

 刑務所の戦闘で死亡し、ハサカの路上に放置されたIS戦闘員の遺体を通りすがりの少年らが蹴とばしていくのを米紙の記者が目撃したという。そして一方では囚人とともに脱走したIS少年らもいる。新たな憎悪の連鎖が生まれたような思いを抱いたのは筆者だけではあるまい。

  
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