2022年7月7日(木)

Wedge SPECIAL REPORT

2022年4月26日

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倉都康行 (くらつ・やすゆき)

RPテック代表取締役・ 国際資本システム研究所長

1979年東京大学経済学部卒。東京銀行、バンカース・トラストを経て、チェース・マンハッタン銀行。2001年に金融シンクタンクのRPテック株式会社を設立。近著に『危機の資本システム』(岩波書店)。

双方に被害をもたらす「武器化された金融」

 確かに厳しい金融制裁の結果、ロシアの通貨・株・債券は暴落し、今年の成長率は2桁マイナスが確実視されている。だが軍事攻撃と違い、「武器化された金融」は双方に被害をもたらす。西側諸国でも、対ロシア与信を掛ける銀行やロシアの国債や社債を保有する機関投資家などは直接の害を被っている。航空機リース業でも、多額の減損処理リスクは不可避とみられる。

 さらにロシア産原油の禁輸といったエネルギーに対する制裁も、市場に強い不安感を植え付けた。米国はロシアの石油やガスへの依存度は低いが、欧州はロシアなしでは経済が回らない。原油市場で3月に一時1バレル140㌦近くまで急騰したが、まだ原油価格が安定したとは言い切れず、コロナ禍からの脱却で光が差し始めた世界経済に、再び暗雲が垂れ込めている。

 それに拍車を掛けそうなのが穀物市場である。ロシア、ウクライナと言えば、……

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Wedge 2022年5月号より
プーチンによる戦争に 世界は決して屈しない
プーチンによる戦争に 世界は決して屈しない

ロシアのウクライナ侵攻は長期戦の様相を呈し始め、ロシア軍による市民の虐殺も明らかになった。日本を含めた世界はロシアとの対峙を覚悟し、経済制裁をいっそう強めつつある。

もはや「戦前」には戻れない。安全保障、エネルギー、経済……不可逆の変化と向き合わねばならない。これ以上、戦火を広げないために、世界は、そして日本は何をすべきなのか。

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