2024年2月27日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年4月28日

 70歳のシャバズ・シャリフにカリスマ性はないが、有能な行政官との評はあるようである。軍との関係も悪くない。彼にとっての緊急の課題は経済の立て直しである。国際通貨基金(IMF)支援プログラムに基づく援助は、カーンが2月にIMFとの事前の了解のないまま燃料と電気の補助金を導入したことで停止されているが、この支援プログラム再生のための交渉も当面の課題である。

中国・パキスタン経済回廊の復活か

 中国は今回の成り行きを歓迎しているに違いない。シャバズ・シャリフは「中国・パキスタン経済回廊」を再生させると述べているが――管理の不手際か、それともパキスタンが巨額の債務に怖気づいたのか明らかでないが、カーンの時代に幾つかのプロジェクトが停滞した――このプロジェクトはナワズ・シャリフが首相の時代に始まったものである。

 ジャバズ・シャリフは、米国との関係を修復すると述べた。少なくともカーン流の過激な反米レトリック(例えば、タリバンがカブールを制圧して米国が支援する政権を倒した日の翌日、カーンは「(アフガン国民は)奴隷の鎖を断ち切った」と述べたことがある)は影を潜めるであろう。しかし、それだけでカーンとの会談を拒んでいたバイデンがシャバズ・シャリフと電話で会談する気になるかは疑わしい。

   
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