2022年10月1日(土)

Wedge OPINION

2022年6月28日

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飯島勝矢 (いいじま・かつや)

東京大学高齢社会総合研究機構長・未来ビジョン研究センター教授

専門は老年医学、総合老年学(ジェロントロジー)。1990年東京慈恵会医科大学卒業。千葉大学医学部附属病院循環器内科入局後、東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座助手、同講師、米国スタンフォード大学医学部研究員、東京大学高齢社会総合研究機構教授を経て、2020年より現職。

 ある病気だけでガクッと自立度が低下する方もいるが、むしろ大多数の方々はこのフレイルの時期を経ながら弱っていってしまう。フレイル状態に進んでしまうと、転倒骨折や生活習慣病の悪化、多くの薬剤の併用、施設入所や再入院などのリスクも高くなり、要介護や死亡に至りやすくなる。

フレイルに気付き、予防することで
機能回復も可能だ

(出所)名古屋大学葛谷雅文教授ら論文を引用改変し、筆者作成 写真を拡大

 しかし、諦める必要はない。このフレイルの時期は可逆性があり、頑張れば確実にさまざまな心身の機能を戻せる時期なのである。高齢であっても、生活内容を前向きにアレンジし継続していくことにより、必ず手応えを感じることができる。

コロナ自粛の長期化で
高齢者の身体機能低下

 一方、20年から始まったコロナ禍で、特に高齢者の自粛生活長期化による生活不活発を基盤とした筋肉減弱(医学的に「サルコペニア」と呼ぶ)および地域社会との社会性やつながりの低下が一段と進んでしまい、いわゆる〝コロナ・フレイル〟とも呼ぶべき負の現象が数多く報告されている。

 筆者の研究によれば、……

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Wedge 2022年7月号より
日本を目指す外国人労働者 これ以上便利使いするな
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“人手不足”に喘ぐ日本で、頻繁に取り上げられるフレーズがある。「外国人労働者がいなければ日本(社会)は成り立たない」というものだ。しかし、外国人労働者に依存し続けることで、日本の本当の課題から目を背けていないか?ご都合主義の外国人労働者受け入れに終止符を打たなければ、将来に大きな禍根を残すことになる。

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