2024年4月25日(木)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2022年7月27日

ウクライナ侵攻への態度はバラバラ

 インドは国連でのウクライナ侵攻に対する非難決議に棄権し、ロシアを経済的に締め付けようとする西側の制裁に対し、石油を割引価格でロシアより買うなど、西側から見て遺憾な行動もしている。しかし、中国に対する警戒心は強く、BRICSが中国に牛耳られることには反対であるということであろう。

 BRICS各国のロシア非難決議への投票態度は、中印南アが棄権、ブラジルは賛成であった。ただ、今回の首脳会議後、ブラジルは一方的制裁反対を言っている。

 BRICSの今後がどうなるか、はっきりとは見通せないが、世界の中でこのグループの影響力がどんどん伸びていくとは考えられない。インドの反対により拡大もできないと考えられるし、ロシアは今後経済的に衰退するだろう。中国経済もその高度成長の終りを迎えつつあるように見える。しかし、そうであっても、BRICSの動向には今後も注意する必要はある。

   
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