2022年8月18日(木)

Wedge OPINION

2022年7月24日

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渡邊頼純 (わたなべ・よりずみ)

関西国際大学国際コミュニケーション学部長・教授

1953年生まれ。上智大学大学院国際関係論専攻で博士後期課程を単位取得満期退学。GATT事務局経済問題担当官、外務省経済局参事官などを経て2019年より現職。慶應義塾大学名誉教授。専門は国際政治経済論、GATT・WTO法、欧州統合論。近著に『詳解 経済連携協定』(日本経済評論社、監修)。

 新たな経済圏構想IPEFの始動が宣言され、今後の展開が注目されている。変容する国際貿易秩序の中で日本はどのような役割を果たせるか。
 『Wedge』2022年8月号に掲載されているWEDGE OPINION「米国発・新経済圏構想IPEFに日本はこう向き合え」では、そこに欠かせない視点を提言しております。記事内容を一部、限定公開いたします。全文は、末尾のリンク先(Wedge Online Premium)にてご購入ください。
14カ国でスタートした「IPEF」。うまく機能するのだろうか (AP/AFLO)

 バイデン米大統領は5月23日、東京で新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の始動を宣言した。2017年1月にトランプ大統領(当時)が米国の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)からの離脱を敢行して以来、実に5年ぶりに米国発のイニシアティブが打ち出されたことになる。

 IPEFには日米に加えて、韓国とインドも参加を表明。その他にも豪州やニュージーランド、東南アジア諸国連合(ASEAN)からは7カ国、さらに太平洋島嶼国フィジーが参加することになり、全体で14カ国でスタートした。IPEFはあくまでも経済圏構想であり、その枠組みにすぎず、「協議対象」は①貿易②サプライチェーン(供給ネットワーク)③クリーン・エネルギー・脱炭素・インフラ④税および反汚職、の4項目に整理できる(詳細は下表参照)。

4つの協議項目で連携を
深めることがIPEFの狙いだ

(出所)米国大使館経済部の公表資料を基に筆者作成 写真を拡大

 さらに4項目以外にも、この地域における経済的接続性(コネクティビティ)と統合(インテグレーション)を進めるために参加国との協議を通じて協力の分野を追加していく可能性があることも明らかにし、メンバーシップについても目的や関心を共有するこの地域の諸国にオープンであるとしている。

 台頭する中国とその大規模経済圏構想である「一帯一路」に対抗する枠組みであるとされるIPEFであるが、その内容にはいくつか懸念材料が浮かび上がる。

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