新たな経済圏構想IPEFの始動が宣言され、今後の展開が注目されている。変容する国際貿易秩序の中で日本はどのような役割を果たせるか。
『Wedge』2022年8月号に掲載されているWEDGE OPINION「米国発・新経済圏構想IPEFに日本はこう向き合え」では、そこに欠かせない視点を提言しております。記事内容を一部、限定公開いたします。全文は、末尾のリンク先(Wedge Online Premium)にてご購入ください。
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バイデン米大統領は5月23日、東京で新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の始動を宣言した。2017年1月にトランプ大統領(当時)が米国の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)からの離脱を敢行して以来、実に5年ぶりに米国発のイニシアティブが打ち出されたことになる。
IPEFには日米に加えて、韓国とインドも参加を表明。その他にも豪州やニュージーランド、東南アジア諸国連合(ASEAN)からは7カ国、さらに太平洋島嶼国フィジーが参加することになり、全体で14カ国でスタートした。IPEFはあくまでも経済圏構想であり、その枠組みにすぎず、「協議対象」は①貿易、②サプライチェーン(供給ネットワーク)、③クリーン・エネルギー・脱炭素・インフラ、④税および反汚職、の4項目に整理できる(詳細は下表参照)。
4つの協議項目で連携を
深めることがIPEFの狙いだ
さらに4項目以外にも、この地域における経済的接続性(コネクティビティ)と統合(インテグレーション)を進めるために参加国との協議を通じて協力の分野を追加していく可能性があることも明らかにし、メンバーシップについても目的や関心を共有するこの地域の諸国にオープンであるとしている。
台頭する中国とその大規模経済圏構想である「一帯一路」に対抗する枠組みであるとされるIPEFであるが、その内容にはいくつか懸念材料が浮かび上がる。