2024年7月16日(火)

2024年米大統領選挙への道

2023年1月1日

トランプ支持を表明しない大物議員たち

 トランプ前大統領のライバルと目されているのが、ロン・デサンティス南部フロリダ州知事である。エコノミストとユーゴヴの共同世論調査(22年12月17~20日実施)では、共和党予備選挙で両氏の対決となった場合、20年米大統領選挙でトランプ前大統領に一票を投じた有権者の41%がトランプ氏、49%がデサンティス氏を支持した。デサンティス知事がトランプ前大統領を8ポイントリードした。

 共和党支持者の間でも40%がトランプ前大統領、48%がデサンティス知事を支持し、ここでもデサンティス氏がトランプ氏に8ポイント差をつけた。

米公共放送(PBS)の政治番組(22年12月16日放送)に出演した米議会専門誌ポリティコのジョナサン・マーティン氏は、トランプ前大統領は出馬宣言(同年11月15日)を行ったが、MAGA系(Make America Great Again:米国を再び偉大に)の大物上院議員であるリンゼー・グラム氏(南部サウスカロライナ州)、ジョシュ・ホーリー氏(中西部ミズーリ州)、デッド・クルーズ氏(南部テキサス州)及びリック・スコット氏(南部フロリダ州)は、トランプ支持を表明していないと強調した。

 おそらく彼らは、特別検察官の動きと世論調査の結果を注視しながら、23年、「トランプ離れ」が加速するのかを様子見していると、筆者はみている。仮に加速すれば、彼らは最終的にデサンティス支持を表明する可能性が高い。

 いずれにしても、23年トランプ前大統領が支持を拡大できる要素はあまり見当たらない。逆に、支持を減らし、「トランプ離れ」を加速させる要素のみが目立つのだ。

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