日本勢への影響は?
日本は独自のCHAdeMOという充電プラグ規格で、特に北米がテスラ型に移行すると和製EVもアダプターをつけるか、テスラ型に移行する必要があるので決して他人事ではない。CHAdeMOはV2H(車から家庭への充電)に適している、と評価する声もあるのだが、これもテスラのパワーウォールのような家庭用蓄電システムを使えば解消するため、CCSやテスラに勝てるだけの要素がないのが現状だ。
今回のテスラ・フォードの提携を受け、ライバルであるGMや他のメーカーはどう動くのか。同盟を結んで対抗するのか、あるいは一気にテスラの充電網への参加メーカーが増えるのか。
マスク氏はまだテスラ車が数万台程度しか売れていない時代からスーパーチャージャー網の設置に注力しており、2017年当時にはすでに「カリフォルニアからニューヨークまで移動できるだけの充電網がある」としていた。当時は揶揄する声もあったが、最終的にはEV時代に欠かせない充電網を早い時点で確保していたことになる。
充電器を製造しているメーカーにとってもどの規格が中心となるのかは重要な問題であり、フォードとテスラの提携がEV業界全体にもたらす影響は大きい。