人質へも被害が被る可能性
ハイパースペクトルセンサーは地下トンネルの正確な位置を特定できるだけでなく、ハマスがトンネル内に保管している武器や爆発物のスペクトル分析もできることから、地上侵攻計画で大きな成果を上げるだろう。また、地下の二酸化炭素のスペクトル分析も行えることから、人がそこにいることも把握できる。だが、その人物がハマスの戦闘員か人質かの区別がつかないことから、誤って人質を殺傷してしまうこともあるのだ。
ガザ地区地上侵攻計画が始まって間もないが、イスラエル軍の地上部隊によるハマスの地下トンネルへの攻撃も時間の問題だろう。イスラエル諜報員はハイパースペクトル技術に頼るだけでなく、的確に目標設定するためにも人的情報(ヒューミント要素)も駆使して情報収集にあたるべきだ。
技術の限界が人質や市民の殺傷につながらないことを祈るとともに一刻も早い停戦を望むばかりだ。
「特集:中東動乱 イスラエル・ハマス衝突」の記事はこちら。