2024年12月14日(土)

チャイナ・ウォッチャーの視点

2024年1月8日

 1月1日の夕方、石川県で発生した「令和6年能登半島地震」。時間が経つにつれて被害の大きさが徐々に明らかになり、心を痛めている人が非常に多い。世界各国の首脳などからも哀悼の意が寄せられ、とくに台湾などは蔡英文総統が6000万円の支援金を送ると発表するなど、支援の輪が広がっている。

正月から石川県を襲った大地震に中国人はどう思っているのか(ロイター/アフロ)

 そんな中、地震発生後に、中国海南省のテレビラジオ局の男性アナウンサーが「(地震が発生したのは)日本への報いか」などとSNSの動画で発言し、所属先のテレビ局が一時停職処分にすると発表、物議をかもした。この件は日本でも大きく報道されたが、中国人の反応はどうだったのだろうか。

「報い」への同意で増える「いいね」

 同男性アナウンサーはSNS上の動画で「(地震が起きたのは)日本への報いか。日本で大地震が発生した。2024年、日本は暗雲に覆われるだろう。(福島第一原発の)核汚染水を海に排出してはならない」という趣旨の発言を行い、SNSで大きな注目を集めた。

 男性アナの動画のコメント欄には当初、「その通りだ」「彼の発言は民意だ」「日本で起きた大地震を祝福する」と男性アナを支持したり、応援したりする発言が目立った。現在、この男性アナのSNSは閉じられているが、検索すると、1月7日時点でも男性アナの顔はぼかされることなく他のSNSで確認することができ、SNS上で男性アナが配信した動画自体も転送される形で閲覧できる。

 それを見ると、無名の個人が発信したSNSでも、「いいね」は1000か2000以上もつき、注目度は高く、それらには「(男性アナの)斗音(ドウイン=動画のSNS)のフォロワーが600万から830万にまで増えた。『いいね』も数十万以上だ。


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