2024年11月24日(日)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2024年11月8日

 これと同様に、たとえばウクライナとロシアで停戦ができ、非武装地帯が設置された場合に、ウクライナの施政権のおよぶ地域に対して適用のある安保条約を結ぶということは可能であると思われる。ウクライナが失った領土に対しては、ウクライナの領土としての立場を北方領土に対する日本と同じように堅持して行けばよい。

ロシアにとっても苦しい戦況

 ウクライナ戦争の今後については、確かにウクライナ側の疲れが目立つようになってきている。しかし、ロシアが一方的に優勢でもないと思われる。

 東部ではウクライナが押され気味であるが、南部、クリミア方面ではウクライナが優勢であるようにも見える。ロシアはクルスク侵攻を押し戻せないことに見られるように、圧倒的に優勢とはいいがたい。

 戦争に対する国民の支持もロシアでは強くなく、多くの若者は国外に逃れ、総動員令も出せない状況にある。北朝鮮に兵士補給を頼らざるを得ない状況は、ロシアの苦境を示している。

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