・プレイリストをつくる楽しみ。
40代以上の方は、女の子とのドライブデートのために、自分で選んだ曲をカセットテープやMDに録音した経験がある方は多いのでないでしょうか? もっとずっとずっと簡単に、プレイリストをつくり、様々なシチュエーションで、友人知人に披露することができます。
ホームパーティで、ドライブで、好きな曲を選んで、順番を考えて、あなただけのプレイリストをつくる楽しみが広がることでしょう。
・アーティストと繋がる
これからのアーティストはソーシャルメデイアでファンとコミュニケーションをとることが必要な時代になってきます。ソーシャルメディア上に存在しているということは、直接、アーティストと対話できる可能性があることを意味します。
好きなアーティストの楽曲をベースにプレイリストをつくって、アーティスト本人が「いいね!」してくれたら、ファンにとっては、大きな喜びになることでしょう。
音楽ストリーミングサービスは、音楽を身近にし、音楽に関する会話を生み、音楽ファンを増やし、結果、音楽シーンを活性化する効果があるのです。
前述の通り、Spoptifyでは売上の約2/3が、レーベルやアーティスト、作曲家側に分配されますので、音楽業界にも大きな利益をもたらします。
日本ではパッケージ市場が健在
・日本ならではの好影響
日本の場合は、ダウンロード型の音楽配信市場が小さいので、ストリーミングに移り変わることでのダメージは少なく済みます。一方で、パッケージ市場は健在です。自分の好きなアーティストのCDやDVDをコレクションしようとする欲望は、ストリーミングでの音楽体験とはレイヤーの違う、異質なものですから、パッケージ市場へのマイナスは軽微です。新たな音楽への出会い、関心が増えることのプラスの方が大きいと私は予測しています。
しかも、日本ではCD店が健在です。海外ではなくなってしまったCD専門のチェーン店が、日本では4つも残っています。タワーレコード、HMV、TSUTAYA、新星堂、他にも山野楽器や、京都のJEUGIYAなどの老舗店舗があります。販売網が残っているの意義は非常に大きいのです。マーケティング用語として、O2O(オンライントゥオフライン)がキーワードになっています。ネットとリアルをどう連動させていくのか、音楽業界が一つの解を導き出すかもしれません。ストリーミングサービスと店舗の連携は、音楽市場の活性化に有益でしょう。