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2014年4月4日

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 wOBAは、出塁率との相関が高く、0.300前後が平均的な選手の数値である。算出式は、文末に詳しく記載したが、本塁打、四球などを重みづけし、試行錯誤の末に現在の式に落ち着いた。

 プロ選手のデータを分析するフェアプレイ・データの石橋秀幸社長は、この二つのデータのグラフに注目する。これによって、チームの得点能力向上にどれだけ貢献したか、一目瞭然にわかるからである。縦軸にwOBA、横軸にXRをとって規定打席を達した選手の数値をプロットしてみた。それが図2である。

 この相関図をどう読み解くか。簡単に言えば、本塁打王のバレンティンは他をよせつけない貢献度を誇っている。一方、首位打者、打点王のブランコが思ったより、低く、打率は低い阿部慎之助が上位に食い込んでいるのが読み取れる。

 石橋社長は「バレンティンは従来のホームラン打者にない総合力があるからだ。一見似ているブランコと比べると、その違いは歴然と浮かび上がる」と指摘する。

併殺打少なく、四死球多い

 総合力の中で光るのは、何か。石橋さんが強調するのは、併殺打の少なさだ。バレンティンは14個と、各チームの主軸打者の半分程度しかない。和田一浩(中日ドラゴンズ)は26個、マートン(阪神タイガース)25個。一度に二つのアウトを献上するわけだから、得点への貢献度が低くなっても致しかたない。しかし、これがすべてではない。なぜならブランコの併殺打は10個、阿部はわずか8個しかないからだ。

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