「しゃべらせてみた」「歌わせてみた」など、実演家や著作権者に無断でAI音声や画像が学習・生成される事例が急増し、声優をはじめとするクリエイターに深刻な影響を与えています。
これを受け、26名の声優らが「#NOMORE無断生成AI」有志の会を結成し、“声の権利”を守るためのルールづくりを呼びかけました。
AIとの共生が求められるいま、実際に声優業界の現場では何が起こっているのでしょうか?エンタメ作品を持続可能なものにしていくために何ができるのでしょうか?
ここでは、メディア研究・情報倫理が専門で『生成AI社会』(ウェッジ)などの著作がある青山学院大学准教授・河島茂生氏と、アミュレート所属の声優であり有志の声優らとともに「NOMORE 無断生成AI」を結成した上田燿司氏に、生成AIの登場で脅かされる「声の権利」をテーマに語っていただきました。
【タイムテーブル】
00:00 イントロ
01:40 生成AIと『声』の問題
03:11 不可視化されたクリエイターの『固有性』
03:56 アウラの消失の消失
05:21 クオリティを維持していくためには?
06:33 声優業界の現場では何が起こっている?
07:51 『NOMORE無断生成AI』とは?
12:35 次回予告
【出演者】
河島 茂生(かわしま・しげお)
兵庫県出身。専門分野はメディア研究・情報倫理。青山学院大学総合文化政策学部准教授。青山学院大学革新技術と社会共創研究所所長。早稲田大学・理化学研究所・総務省情報通信政策研究所にて研究員。慶應義塾大学総合政策学部卒業。東京大学大学院学際情報学府博士後期課程修了。博士(学際情報学)。主な著書として、『AI × クリエイティビティ』改訂版(共著、京都芸術大学 東北芸術工科大学 出版局 藝術学舎、2023)、『未来技術の倫理』(勁草書房、2020)、『AI時代の「自律性」』(編著、勁草書房、2019)など。
上田 燿司(うえだ・ようじ)
兵庫県出身。声優。アミュレート所属。アニメ、ゲーム、吹替作品に多数出演。
出演作に『葬送のフリーレン』(アイゼン)、『BLEACH 千年血戦篇』(二枚屋王悦)、『ジョジョの奇妙な冒険』(ロバート・E・O・スピードワゴン)、『王様ランキング』(ベビン)、『スポンジ・ボブ』(イカルド・テンタクルズ)など。2024年に26名の声優と共同で『NOMORE 無断生成AI』有志の会を結成。
*NOMORE 無断生成AI
2024年に26名の声優によって結成した有志の会。実演家や著作権者に無断で学習・生成されるAI音声や動画が公開、そして販売されている状況を受け、適切なルールづくりを呼びかけている。
https://nomore-mudan.com/
https://www.youtube.com/@NOMORE_MUDAN
【今回ご紹介した書籍】
『生成AI社会―無秩序な創造性から倫理的創造性へ』(ウェッジ)
革新的で、創造的・実用的な「生成AI社会」に潜む倫理的課題に迫る!
人間の「創造性」とは何か、「創造性」が加速する時代に求められる倫理とは――。
https://amzn.to/3G92cTz
*掲載期限等の関係で、動画を予告なく非公開化・配信停止する場合がございますので、ご了承ください。
【リンク】
♦「ウェッジブックス」HP
https://wedge.ismedia.jp/list/books
♦「ウェッジブックス」X(旧Twitter)
https://x.com/wedge_books