京都にも導入可能な改革案
京都も、世界の観光都市が取り組んでいるような制度を積極的に導入すべきである。私見だが、以下に提案をまとめておく。
宿泊税の厳格運用と拡充=収益の使途を明確にし、観光公害対策・清掃費用・市民サービスに還元する。
入域税の導入=日帰り観光客への課税で、地域への負担を軽減。郊外駐車場と連携して観光バスの流入も管理する。
観光施設の完全予約制=混雑が予測される施設については、事前予約制にして秩序ある観光を推進。
民泊・ゲストハウスの徹底管理=無許可営業の摘発と、施設の質的向上を進める。
文化教育とガイドの拡充=観光客に日本・京都の文化を正しく伝える努力を惜しまない体制づくりが必要。
古都に暮らす人間としての願い
外国からの旅行者を拒むつもりは全くない。むしろ、遠くから京都を訪れてくれることに私は、感謝と敬意を抱いている。だが願わくば、ほんの少しでもよいから「この国、この街の文化」にも思いを馳せてほしい。地元の人々が営々として大切に守ってきたものを、ほんの数日の滞在で傷つけてしまわぬように――。
京都が、観光客にとってだけでなく、地元の人々にとっても「住みやすく、誇りある街」であり続けるために。私はこれからも、古都を愛する一人として、そのあり方について、考えて行きたい。
