米国はガザ紛争の終結についてハマスによる人質の解放、ガザからのイスラエルの撤退、イスラエルに拘禁されているパレスチナ人の釈放などの諸要素からなる提案をし、ハマス幹部がそれを討議するためにカタールのドーハに集まったのを狙って、イスラエルが攻撃したとして、イスラエルの行動に強い不満を表明している。米国は、このイスラエルの行動に対し強い抗議の意を示すべきであろう。
ハマス、カタール、イスラエルの歴史的な関係
ネタニヤフを強くけん制していくべきであると考えられる。そうでないと、ネタニヤフにやりたい放題をさせる事になるが、それはイスラエルに対する各方面での憎悪感情をもたらす結果になるだろう。トム・フリードマンが言うように、イスラエルはパーリア国家になってしまう恐れが強くなるだろう。
パレスチナでハマスの勢力が強くなったのは、民族主義者であったアラファトの パレスチナ解放機構(PLO)を弱めたいために、イスラエルがイスラム主義者のヤシンが指導者を務めるハマスを盛り立てて、いわゆるセパレーション(分離)政策を推進したからである。カタールがハマスにお金を提供するのもイスラエルは容認し、便宜を図っていた。
ハマス、カタール、イスラエルの関係の歴史は複雑であるが、今回のイスラエルによるカタールへの攻撃は何を狙ったのか、理解に苦しむ。

