フィナンシャル・タイムズ紙の解説記事が、イスラエルによるカタール攻撃の1週間後にサウジアラビアとパキスタンとの相互防衛協定が結ばれたことの背後と意味を解説している。要旨は次の通り。
(AP/アフロ)
サウジはパキスタンと「戦略的相互防衛」協定を結び、安全保障の同盟相手を多様化して抑止力を強化したいとの姿勢を米国とイスラエルに対して示した。
合意文書は「片方の国に対する攻撃は両国に対する攻撃とみなされる」と明記している。
イスラエルのドーハ攻撃は、湾岸諸国の指導者たちがワシントンの予測不可能性や湾岸諸国防衛の約束に対して長年抱いてきた懸念、そしてイスラエルは中東でその軍事力を無制限に行使するのではないかとの恐れを増幅させた。
サウジはパキスタンとは長年関係があり、他の湾岸諸国と共に財政的支援を提供してきた。また、元パキスタン軍将校がリヤドでサウジの対テロ部隊を指揮する等、両国は何十年も緊密な防衛パートナーシップを維持してきた。
実はサウジはパキスタンの宿敵、インドとも強力な関係を維持、インドにとってサウジは重要な供給国の一つでもある。
