アジア最大規模の兵器展示会「ソウル ADEX 2025(ソウル国際航空宇宙・防衛産業展示会)」が10月17日から24日までの日程で開催されたため、国防日報のヘッドラインも防衛産業一色となった。尹錫悦前政権の路線を継承し、世界4大国入りを目指す李在明大統領の政策と韓国新型潜水艦進水についてお伝えする。
「AIでの完全武装」を展示
韓国では2年に1度、主に地上兵器と航空兵器を対象とするソウルADEX、海洋兵器を対象とするMADEX(開催地:釜山)が開催されている。いずれもアジア最大規模、世界でもトップクラスの規模を誇る兵器展示会だ。今年のソウルADEXは10月17日から24日までソウル空港(城南市)と一山KINTEX(高陽市)で開催され、35カ国600社以上が出展したという。
李在明大統領は開幕式で、韓国を「グローバル4大防衛産業・航空宇宙強国」にするという目標を掲げた。4大国入りとは壮大だが、この目標を初めて掲げたのは尹錫悦前大統領だった。
李大統領は尹政権の路線を継承したわけだが、防衛産業を輸出産業の柱にするという政策は保革を問わず政権が目指している経済立国の在り方でもある。
開幕式で明かされた具体的な政策は、①2023年までに国防・航空宇宙の研究開発に大規模予算を投入、②特殊半導体など核心技術の独自開発で「国防技術主権」を確立、③民間企業の参加促進のため「防衛産業ファストトラック制度」を導入、④中小企業・スタートアップの参加障壁を大幅に緩和、⑤国際協力を重視して「安保協力パートナー」として技術・経験を共有――というもの。
李大統領は「韓国の防衛産業は世界的水準に達しており、民間の技術力を活用した国防改革と産業エコシステムの構築により、目標達成は十分に可能」と強調した。

