ワシントンポスト紙の10月27日付け解説記事が、トランプ大統領がロシアによる原子力推進巡航ミサイル「ブレヴェストニク」の発射実験を非難して「ミサイル実験より戦争を終わらせるべき」と述べたことに言及した上、同ミサイルの脆弱性とリスクにつき紹介している。要旨は以下の通り。
(Dragon Claws/gettyimages・Mikhail Korytov/Photo host agency RIA Novosti/AP/アフロ)
トランプ大統領は10月27日、ウクライナ紛争の終結に努めるどころか、核搭載可能な新型巡航ミサイルの実験を行っているとして、ロシアを非難した。この激しい応酬は、ここ数週間の両国関係の悪化を物語っている。
ロシアは10月26日、ブレヴェストニクと呼ばれる原子力推進巡航ミサイルの実験に成功したと発表した。トランプ氏は、今回の実験は核兵器による威嚇行為と見做すかとの記者団の質問に対し、米国はロシア沖に原子力潜水艦を配備している、8000マイルも航行する必要はないとした上で、「プーチン大統領はミサイル実験をするのではなく、戦争を終わらせるべきだ」と述べた。
米国ではスカイフォールとして知られるロシアの巡航ミサイルは、数年前から開発が進められており、これまで何度も実験に失敗している。プーチン大統領は2018年3月、ブレヴェストニクを含む6種類の「無敵」核ミサイルを公開していた。
トランプ氏の発言について、クレムリンのペスコフ報道官は、ロシアによる兵器の実験を思いとどまらせることはできない、と述べた。
前任者よりもはるかにロシアに対してオープンな政策を採用し、プーチン大統領と複数回直接会談したトランプ氏だが、今やウクライナ紛争を解決しようとしないとして、プーチン大統領に不満を表明している。
