米議会にはプーチンに対する圧力を強化する手段がいくつもある。10月に上院外交委員会は制裁の執行を強化し、中国によるロシアへの戦争支援を制限し、凍結されたロシア資産のウクライナ支援への転用を承認する措置等を提案した。またトランプ政権によるロシア石油大手2社に対する制裁は大きな効果があったが、さらに多くのことをする必要がある。
ウクライナ安全保障支援イニシアティブへの追加投資は、欧州による貢献を強化し、ウクライナが強い立場を維持するために必要な防空体制、長距離兵器、産業支援を確保できるようにしてくれるだろう。
プーチンは米国がウクライナは勝てないと思い込むことに賭けているが、過去4年は現実がその反対であることを示している。ウクライナはあらゆる予想を覆してきた。
キーウは敗けておらず、モスクワは勝っていない。今ワシントンはウクライナの強固な意志に見合う支援を明言することが求められている。
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総動員令を出せないプーチン
この論説の筆者は、共和党の上院院内総務を長年務めたマコーネル上院議員と民主党のベテラン上院議員であるシャヒーンであるが、二人とも共和党、民主党において今なお、それなりの影響力を持つと思われるので、紹介に値すると考え、取り上げた。
そのうえ、筆者二人のウクライナ戦争の現状についての見方は、おおむね賛成できるものである。プーチンは、戦況はロシア側に有利に進展していると国内的にも対外的にも宣伝しているが、この論説も指摘するように、プーチンは、そうすることで戦況についての認識に影響を与え、特にトランプ政権がウクライナに戦争の継続を断念させる方向に向かうように仕向けることを狙っていると考えていると思われる。この論説は、こういう認知戦に騙されないことが肝要であるとしているが、その通りである。
