2026年1月13日(火)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2026年1月13日

 ロシアは言論を厳しく統制している国で、戦争に異議を唱える国民は厳しく罰せられる状況にあるが、ロシア国民はウクライナ戦争を第二次世界大戦でソ連がナチス・ドイツと戦った「大祖国戦争」のような自衛戦争とは考えておらず、心からこの戦争を支持しているわけではないとみられる。プーチンが総動員令を出せずにいるのがその証拠である。

 プーチンが22年9月に部分動員令を出したところ、ロシア人の若者の多くが国外に脱出した。その数は100万を超えると言う。

 兵員不足を補うために北朝鮮の兵士に頼ったり、最近ではアフリカからの出稼ぎ者や留学生を戦場に派遣したりしている。ウクライナ戦争でのロシアの死傷者数はウクライナの死傷者数を大きく上回っている。そのうえ、経済制裁はこの論説にあるように効果を発揮してきている。

ロシアに勝たせてはいけない

 ロシアがウクライナ戦争を自分に有利に終結させるのに最も容易な道は、米国にウクライナの敗北は不可避と考えさせ、トランプ政権にロシア寄りの仲介をさせることである。この論説はそれを防ぐために有益である。

 ウクライナ戦争は結局引き分けに終わらざるを得ないと考えられる。侵略者ロシアが力による現状変更を成し遂げたことにならないようにすることが肝要である。

空爆と制裁▶Amazon
Facebookでフォロー Xでフォロー メルマガに登録
▲「Wedge ONLINE」の新着記事などをお届けしています。

新着記事

»もっと見る