高騰するスポーツマネー
MLBは昨年3月、東京でドジャースとカブスの開幕試合を行った。両チームには大谷や山本由伸、鈴木誠也、今永昇太と4人の日本人選手が顔をそろえ、ファンの人気が沸騰。興行として大成功をおさめた。MLBにしてもNetflixにしても、日本国内でのビジネスに自信を深めたに違いない。
今後、懸念されるのは大リーグ公式戦のテレビ中継である。現在、MLBに支払っている放映権料の額は公表されていないが、25年シーズンは日本全体で150億円と推定されており、そのうちNHKが8割~9割を負担しているとみられている。
昨年、ドジャースが連覇を達成したワールドシリーズでのブルージェイズとの激闘はかつてないほど日本国内でも多くのファンを魅了した。日本人選手の活躍がポストシーズンの結果を左右するほど存在感を増している中、日本向けの放映権料の見直しをMLBが考えないはずがない。
その時、NHKをはじめ日本のテレビ局が負担しきれるのか。大谷ら大リーガーが井上尚弥のように「日本のテレビでは見ることができないスーパースター」になる危険性は低くない。
今回、NetflixによるWBC独占放映は、いわば黒船の襲来である。一過性の出来事で終わると考えるのは楽観的に過ぎる。日本のスポーツとメディアを巻き込んだ大変革が起こると考えて間違いなさそうだ。
