2026年1月19日(月)

都市vs地方 

2026年1月19日

 普通の住宅街であれば、各戸から出されたごみはどの家が出したかわかりやすいが、23区にはまだまだ密集住宅地が多く、ごみも戸別収集でなく一定の戸数ごとに集積所を設けて収集しているところも多い。

(Wachiwit/gettyimages)

 さらに23区全体では戸建て住宅よりマンションやアパートの居住者の方が多い。ごみは数戸あるいは数十戸がまとめて出している。匿名性が強い。ごみを有料化した場合、有料ごみ袋を使わなかったごみをどうするのか。

 放置することは環境衛生上問題があるので、不法投棄を避けるためにカメラの設置や監視員・指導員の配置によって摘発・指導を実施することになる。夜間・早朝を通じて23区全体に大量の監視員・指導員を配置することは人手不足の今日、不可能に近い。ごみの中身を調べて不法投棄者を特定する作業はプライバシーの侵害を伴うので、監視員・指導員は誰でもいいというわけにはいかない。

模索すべき有料化以外の減量策

 実際、まだ都が23区のごみ収集を担っていた1993年、都は「分別を徹底するため、可燃ごみを出すときは都が推奨する炭酸カルシウム入り半透明袋を購入し、氏名を記入して出す」ことを決定した。これに対して、プライバシーの侵害であるとして猛烈な反対があり、都は記名式を撤回し、レジ袋も可能とするなど大幅な譲歩に追い込まれたことがある。

 誤解しないでほしいが、筆者は「だから家庭ごみ有料化は無理だ」と言っているわけではない。家庭ごみを有料化すれば、小池知事が言っている通り、まちがいなくごみは減る。

 正確にいえばごみの増加量を抑えることができる。都の夜間人口も昼間人口も増え続けているからごみはまだまだ増えるのである。

 しかし、家庭ごみの有料化だけでなく、ほかにも減量策は色々とある。やれることからどんどん実施すべきである。


新着記事

»もっと見る