2026年1月19日(月)

都市vs地方 

2026年1月19日

有機農業にも寄与する堆肥化(コンポスト化)

 まずは堆肥化(コンポスト化)である。たとえばロンドンのシティに近年できた8ビショップスという超高層オフィスビルでは、写真で見るように生ゴミはほかの可燃ごみとは別に収集している。これらは専門の集積所に運ばれ、堆肥化される。

ロンドンのシティにある8ビショップスゲートビルの生ゴミ分別表示(筆者撮影、以下同)

 ウィーンでは街の至る所に生ゴミを入れるボックスが置いてあり、これを市内19カ所の集積所に運び、堆肥化して、一般家庭へ庭木や鉢植えを育てるために無料で提供している。

ウィーンの街角にあるコンポスト用のごみ収集ボックス

 日本人はルールを作ればきちんと守る習慣か根付いているから、塩分や油を含んだ調理済み食品を捨てる場合と、調理過程で出る果物や野菜の皮などを分けて収集することもできるだろう。後者については有機肥料として使用すれば、都市における有機農業にも役に立つ。

 公園や街路、一般戸建て住宅の落ち葉も、分別して収集すれば数カ月で良好な有機肥料となる。今、都内では、公園からまとめて落ち葉をもらい受け、畑の一角で堆肥化している農家もあるが、それだけでは足りずに地方から堆肥を購入していることが多い。

 これらのシステムを構築するには手間と経費がかかるが、堆肥化(コンポスト化)のシステムも、東京23区だったら構築できるのではないか。

食品ロス削減も

 また、東京には多くの飲食店が立地し外国人や他県からの通勤客、観光客が毎日来店している。これらの中にはかなりの量の食べ残しが発生し、ごみとなって燃やされている。

 国の食品ロス削減推進法(2020年)は、これら食品ロスを30年度までに半減することを求めている。都は食品ロスを半減ではなくゼロを目標とする条例をつくり、飲食店には食べ残しを客に持ち帰るよう促すことを義務づけ、客には持ち帰ることを義務づけたらどうか。

 フランスでは16年に食品廃棄禁止法をつくり、大手スーパーに対して売れ残った食品の飼料化・肥料化などを義務づけている。日本でもスーパーやファストフード店でこの種の努力をしているところがあるが、都が条例等によってさらに積極的な対応を促すべきだ。


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