米国は、その特定の限定的な防御目的のために英国の基地を使用する許可を要請した。米国はイランのミサイルが文民、英国民あるいは当初の攻撃に参加しなかった同盟国の国民を殺害することを防ぐために必要な能力を有している。
明確にしておきたいが、英国の基地の使用は合意された防御目的に厳密に限定されている。英国は米国の攻撃作戦に加わっていない。
我々の行動は長年の友人の集団的自衛の原則と英国民の生命の保護に根差すものである。我々はこの決定を継続的な見直しの対象とする。
* * *
揺れる欧州各国の立場
米国とイスラエルが国際法を無視して勝手気儘に振舞っている様子には腹立たしさを感じる。それに関する西欧首脳の反応である。
ドイツのメルツ首相は、軍事攻撃でイランの体制転換が可能かは明らかでないとしつつも、米国とイスラエルの行動を支持する立場を鮮明にした。ドイツを含め欧州はかねてイランのルール違反を非難して来たが、必要な時に軍事力を行使する用意はなかった。
欧州はウクライナを守るために米国の助力を必要としている事情もある。昨年6月に米国とイスラエルがイランの核施設を爆撃した際、メルツは「汚れ仕事」をやってくれたと評したことがあり、予想された反応と言うべきかも知れない。
ドイツと対極の立場を示したのはスペインである。サンチェス首相は2月28日、米国とイスラエルの一方的な攻撃を非難し、「より敵対的で不確実な国際秩序」に寄与することになると投稿したが、彼は米国と共同で管理するスペイン南部の二つの軍事基地を米国がイラン攻撃に使用することを拒否した。
トランプはスペインとの貿易をすべて断つと脅迫に出たが、サンチェスが動じる気配はない。彼は3月4日、「世界にとって悪く、我々の価値と利益に反することに、誰かの報復の恐怖だけが理由で共謀することはない」ともTV演説で語った。
各国とも如何なる立場を取るかに苦心したであろうことは想像に難くないが、英国は少々複雑な立場を選択した。米軍によるイラン攻撃の開始に先立ち、英国は米軍によるフェアフォード空軍基地とディエゴ・ガルシアの基地の米軍による使用を拒否した。
