4) ロシアによるイラン製ドローン「シャヘド」の本格投入
初期の戦闘で失敗を重ねたロシア軍が、イラン製ドローン「シャヘド」の本格導入を開始し、ウクライナも米製ドローンなどで対抗した。ロシアはその後、シャヘドを国内生産する体制を構築する
5) ウクライナ軍が「ドローン軍」を構築
ウクライナ軍が組織的にドローンを活用する「ドローン軍」を設置し、長距離攻撃も可能なドローン導入を加速。ロシア国内の軍事、エネルギー拠点などへの攻撃も開始する。以後、ウクライナ国内でのドローン製造能力が大幅に伸び、国際社会でも高い注目を集めるようになる。25年6月に特殊作戦「蜘蛛の巣作戦」を実施しロシアの空軍拠点に大きな打撃を与えるなどの成果も生まれている
産業の成長を支える高い教育水準
ウクライナのドローン産業の急激な発展は、同国のそもそもの産業ポテンシャルを背景にしている事実も見逃せない。旧ソ連諸国でも教育水準が高く、高等教育機関などが整備されていたウクライナでは、ソ連崩壊後の混乱で多くの人々が高い語学能力とIT関連の知識で新たなビジネスを立ち上げていった。
現在も、戦時下で発展しうる産業としてIT産業が中心的な役割を担っており、これらの職につくウクライナ人は戦時下でも活発に海外とのビジネスの拡大に動いている。労働力が廉価なことも、海外でのビジネスを広げる上でウクライナの強みとなっている。
イラン情勢は今後も先行きが見えないが、廉価なドローンで防衛力を大幅に強化できる事実を知った各国の動きは今後も止まるとは考えにくい。当面は、実戦での経験を最大限に獲得しつつあるウクライナのドローン産業への高い注目が続くことになるだろう。
