2026年4月12日(日)

トランプ2.0

2026年4月12日

バンスの将来

 米国内にも目をむけてみよう。トランプとエプスタイン文書で衝突し、下院議員を辞任したマージョリー・テイラー・グリーン氏は自身のX(旧ツイッター)で、「今夜、文明をまるごと破滅する」と投稿したトランプに対して合衆国憲法修正第25条の発動を求めた。大統領が職務上の権限と義務を遂行できない場合、まず副大統領が賛成し、次に閣僚の過半数が賛成したうえで、上院と下院の3分の2が賛成すれば、副大統領が大統領を代行する。それを定めているのが、修正第25条である。

 この可能性は低いかもしれないが、イランとの交渉におけるバンスの「重み」が増し、イランやパキスタンは彼を「小物」とは見ないだろう。

 バンスが一時停戦を恒久的な戦争終結へと導くことができれば、2028年米大統領選挙で共和党候補の本命の地位を固める可能性が出てくる。逆に、交渉が決裂し、イランと米国の戦闘が再開し、しかも原油価格の高騰が続けば、バンスの交渉能力やリーダーシップに傷がつくだろう。

 その一方で、次の大統領選挙における共和党候補指名争いで、バンスのライバルになると思われるマルコ・ルビオ国務長官は、バンスがイランとの交渉を成功させた場合、キューバの体制転換で主導的な役割を果たして政治的ポイントを稼ごうとする道を選ぶかもしれない。

 イランとの交渉の成否は、バンスとルビオの将来に影響を及ぼすことになるだろう。

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